昨日まで無効と取り消しは同じものと思っていました~その弐

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昨日まで無効と取り消しは同じものと思っていました~その弐

愛ちゃん「1・2・3があやしいということは4か5が正解ね。で、どっち?」
先生「問4は問3と似てませんか?」
長老「Bに安いか無料で渡しているところは似てますね。Bが知っているかどうかが問題なのですか?」
先生「問4には原則としてと書かれています。例外はどんな感じになります?」
長老「Bが知っている時ですか?」
先生「Aが嘘をついて、Bがそれを知っているのはさっき見たでしょう。」
愛ちゃん「通謀虚偽表示ね。問5は通謀虚偽表示だから無効っと。」

頻出「善意の第三者」「取消・無効」

頻出「善意の第三者」「取消・無効」

先生「問5では第三者Cが出てきています。もう一度94条第2項を読んで下さい。」
愛ちゃん「前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。」
先生「善意は問5に書いてあるように事情を知らないという意味です。対抗できないというのは、自分の権利を主張できないということです。」
愛ちゃん「Cには権利を主張できないのね。」
学生さん「Cには過失があると書いてますし、Cを保護する必要はないのでは?」
先生「多少細かくなります。条文でも無過失は要求されていないし、判例でも無過失は要求してないのですが、無過失を要求する学説があります。問4に間違っているところはないと判断できないと悩むことになります。」
愛ちゃん「大変ね。もうちょっと分かりやすくしてくれれば良いのに。」
先生「問4は93条の心裡留保で、問3は96条第2項詐欺です。問1と2は成年後見制度について書かれていますが、問1・2・3と問4・5には文末あたりに違いがありませんか?」
長老「1・2・3は取り消す、4・5は有効・無効と書いてあります。」
先生「取り消しは取り消されるまでは有効、無効は最初から無効です。民法の原則は契約の自由で、契約したからには守らなくてはなりません。しかし何でも守らなければならないことになると不都合が生じます。また、無効は最初から無効ということで第三者が無効を主張することがあります。当事者が納得している場合もあるときは取り消せるだけにしてあるのです。このあたりの差を意識しながら勉強して下さい。」


「取消」と「無効」の差や「善意の第三者」は頻出なのですが、試験問題として出されると混同していたり正解に辿り着けなかったりすることがあります。まとめてあるものを読むだけではどうしてもミスが生じてしまいますので、過去問を読み続けることをおすすめします。
それでは民法物権に進みましょう。


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